因子分析と主成分分析は似通った手法のように見える。 しかし、実際には大きく異なる点がある。

  • 因子分析:人間が「こういう組み合わせが共通因子として存在するのではないか」と考えて因子負荷量を決める
    • 人間が考えながら因子を作り出すので、解釈性の高い結果を作りだせる。他人への説明が容易。
  • 主成分分析:「データに基づいて共通因子(=主成分)を探してみる」方法で、因子負荷量はデータから自動的に決まる
    • 自動的に作成されるので、得られた因子負荷量から、その因子が何を意味しているのかを人間が検討する。新しい発見につながる可能性がある。

ようするに、目的が異なるのである。

参考文献
  • 江崎貴裕『分析者のためのデータ解釈学入門 データの本質をとらえる技術』(ソシム、2020年)